前半記事:「子宮外妊娠・流産を経験して①」では、シータヒーリングセッションを経て、子宮外妊娠という体験に向き合い、自分の本心を受け止めたところまでをシェアしました。
後半となるこの記事では、その後に経験した流産を通しての気づきについて、綴っていきます。
新たな妊娠
子宮外妊娠の手術をして4ヶ月。何度かシータヒーリングセッションを受け、心と体が癒え始めた頃、再び妊娠が発覚しました。
この奇跡に、私たち夫婦は心から喜びました。手術で片方の卵管を切除したため、医師からは妊娠率が下がると言われていましたし、子宮外妊娠を経験したことで次回も同じリスクが高まると警告されていたのです。しかし、驚くほど早い再妊娠、そして今回は子宮外妊娠でもなく、心から安堵と嬉しさがこみ上げました。
特に夫は涙を浮かべて喜び、つわりが始まると、日常の家事を率先してこなすだけでなく、私の体調や気持ちを何度も確認してくれました。「大丈夫」と答える私に、「本当は?無理してない?」と優しく尋ねてくれる彼の存在は本当に心強く、私たちは二度目の奇跡を心から大切に思っていました。
予期せぬ悲劇
ところが、妊娠8週目を迎えた頃、医師から「赤ちゃんの心拍が確認できない。来週も心拍が確認できない場合、流産となるでしょう」と、告げられました。これまでの喜びが一瞬にして崩れ去るような感覚…。
あまりにも衝撃的な宣告に、「質問はありますか」と聞かれても、何も言葉が出てこず、外で待っていた夫も、大きなショックを受けていました。
祈るような気持ちで1週間を過ごし、迎えた次の検診。
緊張で血の気が引き、全身をこわばらせながら内診台に上がりました。ひたすら心の中で、「お願いお願いお願いお願い…!」と繰り返していた私に、「残念ながら、流産が確定しました」と、医師は告げました。半ば覚悟していたものの、最初の喜びが大きかった分、絶望感も深いものでした。
その後医師から、「流産の確率は15%、7人に1が経験するもので、決して珍しいわけではないんですよ」と説明された時、私の中で感じたのは憤りの感覚。
確かに低い確率ではないものの、流産は少数派であることに変わりなく、その前の子宮外妊娠にいたっては、1%です。なぜ、その1%を乗り越えた矢先に、15%の別の悲劇を味わわなければならないのか、あまりにも理不尽に感じたのです。
そして、翌週に流産手術を受けることになりましたが、その間もつわりは続いており、「もう赤ちゃんは生きてないのに…」と、心身ともに本当に辛い1週間でした。
迎えた手術当日、心拍がないことを改めて確認し、私は2人目の赤ちゃんとお別れしました。
流産後のシータヒーリングセッション
流産後、心の整理がつかなかった私は、再度シータヒーリングセッションを受けることにしました。どうして私たち夫婦は二度も赤ちゃんを失うことになったのか、自分の中に何かしらのブロックがあるのではないか、その答えを知りたかったのです。
そして、セッションの中で赤ちゃんのエネルギーが教えてくれたのは、今回の妊娠と流産は、夫婦の絆を深めるための大切なプロセスだったということ。
実は、前回の子宮外妊娠の際、退院してから数日後に、私は夫を家から追い出しました。メンタルが不安定になっていたこともあって、夫のある発言がどうしても許せず、「あなたといると、私の心も体も回復できない。だから、家から出て行って」と告げ、3週間もの間、帰宅を許しませんでした。
当時の私は、初めての赤ちゃんを亡くすという経験に、夫と一緒に向き合いたかったのです。パートナーとして、心も体もボロボロになった私に寄り添ってほしかったし、赤ちゃんの父親として、生まれることなく終わってしまった命を一緒に悼んでほしかった。
しかし実際は、私の体調は気遣ってくれるものの、気持ちに寄り添ってくれたとは感じられず、悲しそうにも見えませんでした。「自分の子が亡くなったのに、なんでこんなにケロッとしてられるの?」とモヤモヤしていた矢先の夫の失言に、私の感情が大爆発したのでした。
紆余曲折ありつつも、最終的には話し合って和解したのですが、この時感じた、「子供をもつパートナーとして、この人を本当に信頼していいのだろうか?」という不信感は残ったままでした。
2人目の赤ちゃんが教えてくれたこと
しかし、2回目の妊娠・流産を経験するなかで、この不信感は徐々に消え去っていきました。
今回の妊娠が分かった時、夫は涙ぐみながら大喜びし、毎日私の心身を気遣ってくれました。検診も、コロナ禍の規制で院内に入れないのに毎回付き添ってくれ、小さな丸しか写っていないエコー写真を見ては「可愛い可愛い」と大はしゃぎ。「僕、絶対親ばかになるなぁ」とウキウキしていました。
流産を予告された時も、「なんとか心臓が動いてくれるといいね…。僕も不安だし悲しい」と気持ちを吐露し、流産が確定した時も、私と一緒に悲しみ、赤ちゃんの命を心から惜しんでくれました。
こうした彼の姿を見て、「あぁ、そうか、前回はきっと実感が湧かなっただけなんだな」と、理解したのです。
夫からすると、ある日突然、妊娠の事実とともに赤ちゃんが助からないこと、更には妻の命も危険な状態だと告げられ、ひどく混乱したでしょう。検査結果や手術の説明を医師から直接聞くこともできず、手術まで丸3日近く絶食で過ごす私の様子も、術後の激痛に苦しむ様子も、何一つ見ていないのです。
起きた事象を頭では理解していても、よろよろと入院し、ひよひよと退院してきた私を見ているだけでは、赤ちゃんを失ったことに実感が湧かないのも、無理はなかったのでしょう。
それよりも、妻の命が無事だったこと、早く回復できることにフォーカスするのは、彼なりの最善の努力と愛だったはず。全てを自分の体で経験した私とは、感じるものが違って当たり前。そんな夫に、私も寄り添わないといけなかったなと、やっと気づきました。
そして、その時のシータヒーリングセッションでは、「旦那さんとの間にキレイなカップルバブルができていますよ」と言われました。カップルバブルとは、愛や信頼、感謝、尊重、理解、助け合いなどをお互いに持てている場合に形成されるエネルギーの繋がりのことを指し、パートナーシップが深まると、2人を包むこのバブルも一層輝きを増していきます。
赤ちゃんは、一緒にいられた短い期間で、私にとても大切なことを気づかせ、更に夫婦の絆も深めてくれたのです。本当に感謝しています。
赤ちゃんには、目的がある
子宮外妊娠と流産、この2回の経験で私が気づいたのは、赤ちゃんには目的があり、生まれるかどうかも赤ちゃん自身が決めているということです。
魂は肉体に宿る前から存在しており、赤ちゃんの魂は何らかの目的や学びのために母体に宿ります。その内容によっては、赤ちゃん自身が生まれてくることを選ばなかったり、途中で戻ることを決めたりして、流産や死産などになることも。
そして、こうした場合の赤ちゃんの目的は、両親や家族の学びをサポートするためであることが多いです。親は子供を育てなきゃ、守らなきゃ、導いてあげなきゃと思いがちですが、幼い子ほど、圧倒的に親よりもエネルギーの波動が高いのです。つまり、親よりもよほどジャッジがなく、批判もなく、他者、特に親への純粋な肯定や無条件の愛に溢れています。そのため、私の事例のように、赤ちゃんが自分の存在そのものを手段として、積極的に親の学びや気づきに介入してくれるケースもあります。
また、お母さんの波動を上げるために、赤ちゃんが一時的にお腹に入ることもあるようです。先述したように赤ちゃんはエネルギー波動が高いため、妊娠するとお母さん側の波動も上がります。ただ、両者の波動に乖離がありすぎると、お母さんの肉体に赤ちゃんを留めておくのが難しいのです。それでも、どうしてもそのお母さんの元に生まれたい場合、赤ちゃんは一旦お腹に入ってお母さんの波動を上げておき、再度入りなおして出産まで至る、というケースも。
他にも、お腹に入ってはみたものの、「やっぱり気が変わった」、「忘れ物をしたからあっちの世界に取りに戻る」など、まだ肉体というものに執着がないからこその気軽さで、お腹を抜け出す赤ちゃんもいます。
シータヒーリングの観点でみると、全ては自由意志
つまり、ここでお伝えしたいのは、お母さんは責任を感じなくていいよ、ということです。「あの時無理したからだ」とか、「自分が未熟なせいだ」とか、「もっとこうしていれば…」とか、そんなふうに自分を責める必要はないのです。
シータヒーリングでは、全ての存在に自由意志があり、これはどんな法則より優先されると言われています。
すなわち、生まれるかどうかという命の選択ができるのは、赤ちゃん本人だけ。仮に親が堕胎という選択をしたとしても、その親をあえて選んだのは赤ちゃん自身で、その体験をする過程で、親も赤ちゃんも、その時自分にとって必要なことを学んでいます。
もちろん、親にとって子供を失うという経験は非常に辛いものです。ですが、その苦しみにとらわれ過ぎず、この体験から気づけたことは何だったのか、それをこれからの人生にどう活かしていけばいいのか、少しずつでも向き合ってみてください。
その気づきや学びは、赤ちゃんからのギフトです。そのギフトをしっかり受け取ることは、きっと、あなたの人生を更に豊かなものにしてくれるはず。
皆さんが未来に向かって歩み続けることを、心から応援しています。